屋根塗装をする上で知っておきたい耐用年数の意味

屋根塗装をする上で知っておきたい耐用年数の意味

屋根塗装をするときには耐用年数に関する知識を持っていることが重要ですが、きちんと概念を理解できているでしょうか。

この記事では屋根塗装の耐用年数がどのくらいなのかを、そもそも耐用年数とは何かという基礎的な点から説明します。塗装を長く保つためのポイントについても紹介するので今後の建物管理の参考になればと思います。

屋根塗装の耐用年数は何年?

屋根塗装の耐用年数は二通りの考え方があります。

法定耐用年数

一つは国税庁が発表している法定耐用年数に基づくものです。税務申告をするときには屋根塗装にかかった費用を全額まとめて計上するのではなく、減価償却費として計上することが必要になります。

減価償却期間としての耐用年数は屋根塗装をする建物の構造や用途によって定められています。

例えば、木造住宅であれば22年、木造の事務所なら24年、鉄筋コンクリート造のマンションなら47年、事務所なら50年です。飲食店用の場合や旅館用、工事用や倉庫用などといった形で細かく分けられているので塗装をする建物に応じて何年なのかを確認しましょう。

塗料自体の耐用年数

もう一つの考え方は屋根塗装に使う塗料の耐久性という意味での耐用年数です。何年くらいで劣化してしまって塗り替えしなければならないかの目安となる年数になっています。

これは法定耐用年数ではなく、メーカーが個々に試験をして何年間くらいで塗り替える必要が生じるかを提示しているものです。塗料の種類によって長さがかなり違うことが知られていて、目的に応じて使い分けられています。

屋根塗装の塗料ごとの耐用年数の違い

塗料の耐久性という観点ではどのくらい耐用年数に違いがあるのかを確認しておきましょう。家庭でよく用いられているシリコン系塗料では耐用年数は10年前後です。

マンションの屋根などのように施工が難しい場所でよく用いられているフッ素系塗料の場合には耐用年数が15年程度になっています。

この他の塗料としてはラジカル系塗料が12年前後、ウレタン系塗料が8年程度、アクリル系塗料では5年くらいです。光触媒塗料のような機能性塗料についても耐用年数があり、10年~15年の製品が一般的です。

屋根に使用した塗料はこの年数になった途端に使えなくなってしまうわけではありません。だんだんと劣化が進行していって、およそ耐用年数くらいになると屋根塗装をする時期になるという目安です。使用している環境や施工した技術によって大きく左右されるので注意しましょう。

屋根塗装を長く保つためのポイント

屋根塗装の施工を依頼すると足場工事をして養生をしてもらい、一週間くらいの作業期間がかかります。その負担をできるだけ軽減するには屋根塗装を長く保つことが大切です。屋根塗装を長持ちさせるのに最も単純で効果的なのは長寿命の塗料を使っておくことです。

フッ素系塗料のように長持ちする塗料を使うと頻度が少なくて済みます。遮熱性のある塗料を使用するなど、劣化が進行しやすくなる原因も取り除く工夫をするとさらに長く保てるようになります。

塗料が劣化してしまう主な原因は紫外線や温度差、湿度差です。屋根を水洗いしてきれいにした方が長持ちするのではないかと思うかもしれませんが、暑い日には水をかけたときに温度差で塗膜にダメージを与えてしまいます。ゴシゴシとこすって汚れを落とすのも塗膜に傷を付ける原因になるのでやめましょう。

もし手入れで寿命を延ばしたいならカビや苔などの除去をするのが良い方法です。その部分が劣化しやすいことが知られているので、定期的に屋根の下から双眼鏡などで確認してみましょう。

まとめ

屋根塗装では、塗装をしたときに減価償却期間として使用する法定耐用年数と、塗料の耐久性としての耐用年数があります。前者は税務上必要になるのに対し、後者は塗装をする時期の見極めや塗料の選択に役に立つ指標です。

耐用年数が長い塗料を選ぶと屋根塗装の頻度を減らすことができるので、塗装をするときには耐用年数に気を付けて塗料を選びましょう。

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