家や倉庫などの屋根を普段気にすることは少ないですよね。ですが建築してから年数が経ってくると錆、色落ちなどふと気が付くことがあります。
業者にお願いする前にも屋根の塗料について知識があるとスムーズに安心して進みます。屋根の塗装について初心者の方、リフォームするにあたり知識が欲しい方などにわかりやすく説明します。
屋根塗装の塗料の種類
屋根の塗装に使う塗料には種類があります。大きく分けると次の4つになります。
①ウレタン系
②シリコン系
③フッ素系
④無機系
屋根塗装の塗料ごとの特徴と効果
①ウレタン系
ウレタン系の特徴は日差しなどによる耐候性に弱いですが、摩擦・密着性に優れた塗料です。また価格も安価です。耐用年数は7~10年です。
②シリコン系
シリコン系は品質は色々ありますが、密着性が低い点を除けば防汚性・色落ちに優れている塗料です。品質と価格がバランスの取れた塗料でしょう。耐用年数は10~15年です。
③フッ素系
高価にはなりますが、その分耐候性が良く、汚れや色落ちにも強い塗料です。また、光沢が出ることも特徴です。耐用年数は15~20年です。
④無機系
4つの中でも1番高価な塗料になります。フッ素系よりも更に耐候性に優れており、汚れや色落ちにも強く、不燃性が高いというところも利点となっています。耐用年数は20~25年です。
また、それぞれの塗料にも種類があります。まず性質としては水性と油性があります。水性は見た目の光沢や耐久性などが少し劣りますが、シンナー臭がなく環境に優しい塗料です。油性はシンナー臭がありますが、光沢があり紫外線への耐久性に対しても非常に優れています。
屋根塗装の塗料の選び方
屋根塗装をする際の塗料の選び方としては、まず何を重視するかを決めることにあります。
価格
1つ目の方法は価格で選ぶことです。安価で収めたい場合はウレタン系、高価でも長持ちさせたい場合には無機系を選ぶなどです。
耐用年数
2つ目の方法は耐用年数を考える選び方です。ウレタンは安価ですが耐用年数は短く、一方無機系は高価にはなりますが耐用年数が長くなります。
価格、品質どちらもバランスよくということでしたら、現在多く使われているのがシリコン系の塗料となっています。その中でも品質にランクがありますので、そのグレードを検討しながら決定していくのも1つの方法でしょう。
そして、実際に施行していく建物が住居なのか倉庫なのか、という点でも選び方が変わってきます。例えば、新築住居ならば耐用年数が長く美しい物を選ぶ、また倉庫など塗り替えやすい建物であれば、品質や耐用年数にもこだわらなくてもいい場合もあるかもしれません。
近年では、遮熱効果や断熱性能があるもの、また光触媒機能により汚れが落とせる効果をプラスさせることができる塗料もあります。施工する場所から見た価格、耐用年数を考えた上で、塗料の効果を増やしていくといいでしょう。
屋根塗装で使用する塗料の費用相場
屋根塗装に使う塗料の費用について先ほどの番号順に見ていきましょう。
1階建てに1缶塗料を使用することが一般的ですので、その計算で考えてみます。全て1缶あたりの価格です。
ウレタン系 | 5,000円~15,000円 |
シリコン系 | 15,000~40,000円 |
フッ素系 | 40,000~80,000円 |
無機系 | 50,000~120,000円 |
ウレタン系が安価で無機系が高価な塗料であることがわかります。
まとめ
屋根塗装をする際の塗料には4種類の塗料があります。①ウレタン系②シリコン系③フッ素系④無機系です。それぞれにメリットやデメリットがありますが、選ぶ際のポイントとしては、価格から考える、耐用年数から考えるという方法があります。これを踏まえた上で、施工場所(住居か倉庫などか)に合わせて塗料を選択していくとよいでしょう。