日本における外壁塗装の歴史とは?知っておきたい豆知識

外壁塗装の歴史

劣化した外壁を塗装することは、大切な家を長持ちさせるためにもとても重要です。では、歴史的にはいつ頃から外壁塗装というものが行われていたかご存知でしょうか?

今回は、知っておくとちょっと賢い人間に思われるかもしれない、日本における外壁塗装の歴史について解説します。

日本における塗装の歴史

日本における外壁塗装の歴史を紐解いていきますと、その始まりは塗料としての漆塗りがルーツとなっているようです。古くから日本では漆塗りなどの工芸品があり、遺跡からの発掘品を確認すると縄文時代の物も存在しています。

国内初の塗料とされている物は、紀元前7000年前にもさかのぼり、北海道の南茅部町の遺跡において最初の塗料とされる黒漆と赤漆が確認されています。

塗料という文化はこのあたりから始まっているとされ、また孝安天皇の時代(約2400年程前)には、器に漆を塗って宮中に献上を行った事が書かれている文献が残っており、記録されているものとしては最も古い物です。

こういった工芸品などに漆を塗るという事が昔の塗装のルーツでもありますが、推古天皇時代において(約1400年程前)高麗から現代の塗装の基礎とも言える「彩色」という概念が伝わっています。

建物の外壁に対する塗装の歴史

外壁塗装として建物に塗装するといった施工は、長らく実現はされていませんでした。その理由とは歴史的に見て古くから建物の壁は「土壁」や「草壁」または「板壁」といった物で作られており、技術面の難しさもあり塗装としては行われていませんでした。

こういった土壁などの施工は伝統として受け継がれていましたが、その反面で工期が非常に長くかかるため、技術の向上とともに徐々にモルタル系などの壁へと変化していくのです。

日本で初めて外壁塗装が施された建物

そこで時代は進み明治維新で数々の西洋文化が伝わりましたが、その中の1つが塗装技術で、日米和親条約が締結された建築物が初めての外壁塗装が施された建物だとされています。

外壁塗装で使用する塗料の発展

明治13年には茂木兄弟によって初めて国産原料の様式塗料(ペンキ)が完成され、日本において塗料が大幅に普及していったのです。翌年には茂木兄弟が中川平吉氏と協力し、現在の日本ペイントとなる「共同組合光明社」を設立し、国産の塗料工業が発展していきました。

この時代の塗料はまだ現在のような性能はなく、天然樹脂などがメイン材料でした。このため乾燥に時間を要する他にも、耐候性もあまり優れていないという点が特徴でした。

しかし合成樹脂の開発を経て、昭和に入るとフタル酸樹脂なども登場し、どんどん改良が進められていったのです。戦後にはエポキシ樹脂および塩化ビニール樹脂が登場し、これをきっかけにして大きく性能が向上した部分は見逃せません。

外壁塗装の技術は年々進化を続け、昭和40年代には吹付けタイル、50年代には弾性タイルといった施工も誕生しています。そして現在においてはウレタンやフッ素を始め、機能性に優れた塗料が実用化され、耐久性や耐候性も飛躍的に向上しています。

まとめ

塗料としての歴史はとても古くから存在していますが、外壁塗装としての歴史は明治頃からだと言われています。現在でも日々塗料の性能や職人の技術は進歩しています。

大切な家を長持ちさせ、見た目もきれいに維持し続けるためには外壁塗装は必要不可欠です。気持ちよく住み続けられるようにするためにも外壁塗装をご検討いただいてみてはいかがでしょうか?

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